「丸山 正/帯 x 高木由利子/写真」展 ー 「マルの西洋裂」

2012.5.19.sat.→5.27.sun.

於:高美屋文庫

「マルの西洋裂」

2012.5.19.sat.→5.27.sun.
於:ギャルリ灰月展示室

丸山氏の布の魅力は、色彩と質感に拘った他に類を見ない独創的な創作方法にある。叩かれ擦られて力強く生まれ変わった絹布が、複数接ぎ合わされて帯となる。
立体になることを意味付けられた帯は、人体と一つになり、美しい陰影を現す。

写真家・高木氏は、独特の視点から衣服や人体を通して「人の存在」を世界各地で撮り続けている。
丸山氏との出会いにより「人と布」の関係性に新たな興味を持つ。

2009年、晩秋の長野の空気は冷たく、衣擦れとシャッター音が心地よく響いた。ゆったりと、時には早く波打ちながら次々とモデルに巻きつけられてゆく布。
一瞬に見せる布の表情や動きを、高岸は逃さずに捉えていった。

今展は、布に深い積層を作り出すような丸山氏の仕事と、巻き付けを通して、その時間の厚みと空気を見事なまでに美しく見せてくれた、高木氏の写真を展示するものである。
是非、御高覧ください。

 

マルの西洋裂

尺幅を使い慣れて来た丸山氏が、今展では広幅の薄地の絹に挑戦している。荒々しくも見える布は、しなやかに身体に寄り添う事で、新たな色を引き出し、品格を増す。洋装にこそふさわしい布を、是非ご覧頂きたくご案内致します。