カシミールの手仕事〜「カニ織」のショール

本日より始まりました「カシミールの手仕事」展、初日からたくさんの方にお出かけ頂き、大変嬉しく思っております。有り難うございます。

皆さま、たくさんの中からご自身に似合った色や刺繍文様を上手に見つけられていました。ご自身の好きなものと、実際に纏った時のものは、意外に違ってたりしますので、どうぞ、遠慮なくどんどん鏡の前で合わせてくださいね。

明日もお待ち致しております。

さて、今日は、「カニ織」というものをご紹介させて頂きます。

今回、10点だけ出品されている「カニ織」は、カシミールで最も歴史の古い布だと言われています。その昔、カシミールを統治していた王様が、トルクメニスタンの絨毯職人を国に迎え、絨毯と同じ技法でカシミアの布を織らせたのがその起源です。

かの有名なナポレオン皇帝が妻のジョセフィーヌに、この「カニ織」のショールを贈ったことが知られています。

技法は、日本の綴織によく似ています。職人たちは、設計図のような図案を傍に置き、織り進めていきますが、大変複雑で手がこんだ技法でああるため、カニを織ることが出来る職人は少なくなっています。その難易度から、カシミールショールの頂点といわれ、カシミールが世界に誇る貴重な織物です。

ショールとして使用することはもちろんですが、インテリアとして、絵を購入する気持ちでお部屋に飾るのも素敵な一枚です。