2003年10月2日 2012年9月17日 草木染めの美しい布を織っている土屋さんを、奈良のご自宅と工房にお訪ねしました。 お邪魔するのは昨年の12月に続いて2回目になります。 10月24日からの個展に向けて、昨年から二人で何度か話し合いの機会を持ってきました。土屋さんの仕事場で機や絹糸を前に、いろいろな話をしていると、とても気持ちが安らいで、「個展会場に来ていただいたお客様にもこんな風に気持ちが伝わればいいな」と企画展が楽しみになってきます。 昨年はまだ染める前の絹糸を見せていただき、その風合い、色、それぞれの違いが美しく、どんな布に仕上がるのかが楽しみでこの一年を待ちました。 そして先日、織り上がった数々の布たち。美しい絹の布を床に広げて眺めていると、溜息が出てきます。「このままでいい。はさみを入れるなんてもったいなくて。」と思いました。 実は私も染め織りの経験があるものですから、ついつい作り手の気持ちになってしまい、仕事を忘れがちです。特に土屋さんとは好みが似ていることもあって、浸りきってしまいます。その反面、私には到底想像できないような色の使い方や、大胆な縞模様にはっとさせられ、唸ってしまいます。 絹糸の持つ独特の光沢と、草木の色、鮮やかで、渋くもあり、やっぱり大好きです。たくさんの人に伝えたいと素直に思いました。 奈良の街は静かで昔ながらの板塀が続く道を少し入った所に土屋さんのお家がありました。古い家を上手に使いこなして、古い道具と現代作家のモノが美しく飾られ、お部屋のいろいろなところにさりげなく草花が活けられて気持ちの良い空間です。またもやお昼ご飯を戴いてしまいました。美味しかったです。 お訪ねする作家の方々、どうしてこんなに暮らし方が上手なんだろうと、いつも感心して帰ってきます。 Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)クリックして Pinterest で共有 (新しいウィンドウで開きます) 関連