三笘 修さん

「さまざまな釉薬で」が始まっています。九州・大分から三笘さんが来店して下さいました。久しぶりにおあいした三笘さんは、少したくましくなったような気がしました。3人のお父さんであり、本業である作陶と、家族のために畑仕事もし、三笘家の長男でもあり、多くの責任を背負う顔でした。

三笘さんに初めてお会いしたのは、もう10年前。最初のお子さんが生まれたばかりの頃でした。まだとても若くて、学生さんのようでした。常滑で独立したばかりの頃。鉄が錆びたような釉薬がとても新鮮だったのと、形が気に入って、工房を訪ねてすぐ、花入れを求めた事を思い出します。

それからご家族も増え、出身地の大分に戻られ、この数年は生活に密着した器の制作が増えて来ました。型で制作する器は、薄造りでとても軽いのが特徴です。薄いため、焼いた時に少したわみが出てしまう事がありますが、そこが愛らしく、堅苦しさがないのがいいところです。

また,三笘さんは、小さいものが得意で、バランスが絶妙です。どうしても可愛くて思わず手に取ってにやけてしまいます。今回も小さな湯のみ、盃、小皿、色とりどりで楽しいです。

お馴染みの錆花入れも、相変わらず花うつりが良く、素敵です。